生成AIの費用対効果についての説明方法

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はじめに

昨年、生成AIを社内で試し始めた。
現場の感触は非常に良い。

しかし、来年度の予算を考える時期で急に詰まる。
「ROI(投資対効果)」をどうやって説明したらよいわからないからです。

この記事では、簡単なフレームワークで、ROI(投資対効果)を経営層に通じる説明を作成する方法を紹介します。

経営層に説明するために必要な材料とは

細かい式そのものより「何に投資し、どう回収するか」の材料です。
最低限、次の5つが揃えば戦えます。

経営説明に必要な材料(最小セット)

  1. 対象業務(上位3〜5)
    • 何に投資するのか(業務名と範囲)
  2. 主効果(A〜D)
    • A 時間削減 / B 品質向上 / C 売上寄与 / D リスク低減
    • ※Bは構造化/標準化/再利用性 のどれかで言い換えることも可能
  3. ①インパクト評価(◎/〇/△)
    • 主効果がどれくらい効きそうか(レンジ感でOK)
  4. 年コスト(概算 円/年)
    • ツール費だけでなく、導入・教育・運用の人件費換算も含める
  5. 年効果(概算 円/年)
    • 主効果を概算する

そして意思決定は、この1行ルールで十分です。
①インパクトが◎/〇、かつ②投資効果が◎/〇 → 予算候補

実践 材料を集める

難しいことはしません。3ステップで完結できます!

ステップ1:業務ごとに「主効果(A〜D)」を1つ決める

  • A 時間削減:作業が早くなる
  • B 品質向上構造化/標準化/再利用性が上がる(資料の型が揃い誰が使っても説明しやすい資料となるなど)
  • C 売上寄与:提案・商談などの成果につながる
  • D リスク低減:逸脱や事故の芽を潰しやすくなる

ステップ2:①インパクト(◎/〇/△)を付ける

  • :頻度×対象人数が大きく、インパクトが継続しそう
  • 〇:インパクトの対象が限定的、または対象でブレる
  • :インパクトが小さい/継続しにくい/置き換えが難しい

ステップ3:①が◎/〇のものだけ、②投資効果を“概算で定量化”する

②は「年コスト」と「年効果」を出して、最後に◎/〇/△で判定します。

年コスト(円/年)=足し算だけでOK

  • ツール費:ライセンス、API利用、周辺SaaS
  • インフラ費:クラウド等(必要なら)
  • 導入・教育:関係者の時間 × 時間単価(数時間〜数十時間のレンジでOK)
  • 運用:問い合わせ・改善・レビュー等の時間 × 時間単価(月数時間〜のレンジでOK)

年効果(円/年)=主効果を“円に落ちる形”で1本だけ

  • A(時間)
    年効果=削減時間/件 × 年間件数 × 対象人数 × 時間単価
  • C(売上)
    年効果=増えた成果数 × 成果あたり粗利
  • D(リスク)
    年効果=削減できた対応工数 × 時間単価 + 削減できた外部費用
    ※初年度は「事故回避の期待値」みたいな話に飛ばない方が無難
  • B(品質)
    無理に金額換算しない。構造化/標準化/再利用性で価値を説明し、円換算はA(再作業削減)やD(チェック工数削減)に寄せる。

判定(◎/〇/△)は“投資効率”で切る

  • 投資効率=年効果 ÷ 年コスト
  • 判定の閾値は社内基準に合わせてOK

よくある落とし穴: B(品質)は金額換算が難しい。そこであえて金額換算せずにAやDに寄せる

架空ケースで当てはめ

※以下は架空ケース「資料作成まわりの生成AI活用(対象:数十〜数百)」で当てはめてみます。

「資料作成」を丸ごと評価すると曖昧になるので、まず3つに分解します。

要点整理(要約・一次整理)

  • 主効果:A(時間削減)
  • 副効果:B(構造化)
  • ①インパクト:◎(頻度が高い、対象人数が多い想定)
  • ②投資効果(概算の考え方)
    • 年コスト:ツール費+導入教育(数時間〜)+運用(月数時間〜)
    • 年効果:
      削減時間/件(数分〜)× 年間件数(数百〜)× 対象人数(数十〜)× 時間単価
  • 判定:◎ or 〇になりやすい

構成案づくり(論点整理→スライド化)

  • 主効果:B(構造化)
  • 副効果:A(時間削減)
  • ①インパクト:〇(効くが題材でブレる想定)
  • ②投資効果(概算の考え方)
    • 年コストは先ほどと同様!
    • 年効果:Bは金額換算の主役にしない。効果はA側に寄せる:再作業(手直し)時間が減る分を“時短”として概算する
  • 判定:に落ち着きやすい

③ ルール逸脱の予防(チェック観点の前倒し)

  • 主効果:D(リスク低減)
  • ①インパクト:〇(対象工程は限定的だが効きやすい想定)
  • ②投資効果(概算の考え方)
    • 年コストは先ほどと同様!
    • 年効果:差し戻し対応、確認作業などの“対応工数”削減(数時間〜)×時間単価。事故回避の金額換算は初年度はやらず、工数削減に寄せる
  • ②判定:にしやすい(説明が堅い)

このケースの結論(予算候補の作り方)

  • (要点整理)は 判定◎ で「予算候補」にしやすい
  • (構成案づくり)と(予防)は 判定〇で「同時に走らせる候補」になりやすい

まとめ

  • 導入初期のROIは、精密計算より 優先順位づけの型が重要
  • 業務をA〜Dで分類し、まず ①インパクト(◎/〇/△) を付ける
  • ①インパクトが◎/〇だけ、年コスト(円)と年効果(円)を概算して◎/〇/△判定

このような方法を用いれば、生成AIの費用対効果についての説明が可能となります!

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